農産物図鑑

伝統野菜

山科なす

来歴については文献も無く不明ですが,現在の山科区一帯で古くから栽培されていたなすです。左京区吉田で栽培されていた「もぎなす」を大型に改良したものとされています。

特徴

幹が太く,枝は直立します。樹勢はやや弱く,葉は広く,やや長円で浅い切れ込みがあります。果実の形は長円形又は卵型で,濃紫黒色で光沢があります。果皮は薄く,肉質が軟らかいので,傷がつきやすく日持ちせず,輸送に適さないことと,収量が少ないことから栽培が減少しました。

栽培

昭和6年には山科地域で35haもの栽培がありましたが,現在はわずかな栽培のみとなっています。また,京都市では「京都市特産そ菜保存ほ」として農家に種子の保存を委託しています。

旬の時期

7月上旬〜9月下旬